恋するプログラム

ISBN4-8399-1729-9
先々週あたりに買った本.著者が亡くなられているということで,まずはご冥福をお祈りいたします.
この本は,Rubyを使って人工無能ソフトを開発するということをコンセプトに書かれています.残念ながら,人工無能ソフトの開発を通してRubyを勉強するための本なのか,Rubyを通して人工無能ソフトを開発するための本なのかは判断がつきにくいです.もっとも,中途半端という意味ではなく,どちらの目的でも十分に実用的です.
内容としては,ランダム発話から始まり,学習する辞書型,そしてマルコフ連鎖型へと発展していきます.必要な機能のセットアップについても記されているため,人工無能開発の取っ掛かりとしてはちょうど良い本だと思います.足りない機能としては,時系列な会話(文脈の理解)や,内容の連想などです.このことについては,本文中でも触れられています.
私は,Rubyで実装するのもなんだということで,Javaで実装していました.いま,マルコフ連鎖を実装している段階です.平たく言えば,Marshalモジュールが出てきて,泣きそうになっているというのが本音です.